レバナスはナスダック100指数の2倍の値動きをするような投資信託ですが、もちろんレバレッジをかけないナスダック100指数に連動する投資信託もあります。
本記事ではナスダック100指数連動型投資信託の事を長いのでフツナスと呼びます。(レバレッジをかけていない普通のナスダック、でフツナスと呼ばれていると思います)
ナスダック100指数に連動するETFとしてはqqqというものがあり、経費率などに違いはありますがコンセプトはフツナスと同じなので今回はフツナスとqqqはほぼ同じものと考えます。
ではこのフツナスとレバナスにはどのような違いやパフォーマンスの差があるのでしょうか?
今までレバナスについていろんな記事を書いてきましたが、今回は改めてフツナスとレバナスの違いやパフォーマンスの差などについて考えてみたいと思います!
・フツナスとレバナスの違い
・フツナスとレバナスのパフォーマンス比較
・フツナスとレバナスのどちらがオススメか
レバレッジをかける、かけないでどのように結果が変わるのかや、自分にはどっちが合っているのかなどを考える参考になればと思います!
フツナスとレバナスの違い
シンプルに文面だけの違いを挙げると
フツナスはナスダック100指数に連動
レバナスは日々のナスダック100指数の2倍の値動きに連動
するように設定された投資信託になります。
文字だけをみるとこれだけの違いなのですが、もう少し詳しく見ていきましょう!
違いを軽く挙げてみます。
価格変動によるメンタルへの負荷
当たり前ですが、2倍のレバレッジをかけているのでレバナスは値動きが激しくなります。
たった一日で大きく上がるときもあれば大きく下がるときもあります。
この値動きに一喜一憂していると、メンタルへの負担はかなり大きくなると思います。
メンタルダメージが大きいという点はレバナスのデメリットになり得ます。
逓減リスクが発生する
逓減とはジワジワ減るといった意味合いで、資金がジワジワ減るリスクのことです。
これはレバレッジ特有のリスクでレバレッジをかけていないフツナスにはありません。
逓減リスクを簡単に説明すると、ナスダック100指数が上下に動きながら横ばいの動きをしたとき、フツナスは同じく横ばいの動きになりますが、レバナスはジワジワと資金が減ります。
逓減リスクについて詳しくは以下の記事を参考にしてください。
このこともあり、レバナスは単純にフツナスの2倍の金額になるという訳ではありません。
ナスダック100指数の動き方次第では、フツナスはトータル上がっているのにレバナスはトータル下がってるといったこともあり得ます。
信託報酬が高い
フツナスに比べてレバナスは信託報酬が高いです。
レバレッジ商品は基本的に信託報酬が高い傾向にあります。
参考としてフツナスの「eMAXIS NASDAQ100インデックス」と、楽天レバナスの信託報酬報酬を比較してみます。
フツナス(eMAXIS)︰0.44%
楽天レバナス:0.77%
楽天レバナスの登場により、信託報酬も2倍とは言いませんが高めの設定になっています。
信託報酬は支払うコストになるので、もちろん安いほうが嬉しいです。
ちなみに、フツナスのETF版とも呼べるqqqの経費率は0.2%とより安い特徴があります。
フツナスとレバナスのパフォーマンス比較
ここからは実際に運用シミュレーションをしてフツナスとレバナスでどのようになるのかを検証してみましょう!
フツナスとqqqは経費率に多少の差がありますが、フツナスとqqqはほぼ同じ動きになると考えて大丈夫です!
積立投資で検証
積立投資の検証は以下の条件とします。
- 期間は2000年〜2020年
- 毎月初に1万の積立投資をする(累計投資額252万)
- 信託報酬などコストも加味
フツナスのコストは信託報酬0.44%+隠しコスト0.09%(調べてもはっきりとわからなかったのでレバナスの半分)
レバナスのコストは信託報酬0.77%+隠しコスト0.18%(想定値)
この想定で投資をしていたとすると、以下のようなチャートになります。
※フツナスもレバナスも、NASDAQ100指数の動きから計算して作成。

信託報酬を含めた正確な計算は難しいですが、大体の結果はこのようになるという参考にはなると思います。
フツナス:1337万4000円程度
レバナス:4690万3000円程度
最終的な金額だけをみると3.5倍以上の差をつけてレバナスが圧勝しています。
このように積立投資でのパフォーマンスをみるとレバナスはフツナスと比べても圧倒的だということが分かります!
一括投資での検証
一括投資での検証は以下の条件とします。
- 期間は2000年〜2020年
- 2000年1月初に252万を投資する。(分割投資の投資金額にあわせた)
- 信託報酬などコストも加味
フツナスのコストは信託報酬0.44%+隠しコスト0.09%(調べてもはっきりとわからなかったのでレバナスの半分)
レバナスのコストは信託報酬0.77%+隠しコスト0.18%(想定値)
この想定だと以下のようなチャートになります。
※フツナスもレバナスも、NASDAQ100指数の動きから計算して作成

信託報酬を含めた正確な計算は難しいですが、大体の参考にしてください。
フツナス:763万2000円程度
レバナス:442万7000円程度
今度はフツナスの方が利益が高くなりました!
なぜ分割投資と違って逆転したのかというと、2000年に発生したITバブル崩壊の影響によります。
深く話してしまうと分割投資と一括投資の話になってしまうので簡単にまとめますが、ITバブル崩壊レベルのとんでもない暴落がある&一括投資をしていた場合のレバナスのパフォーマンスはフツナスに劣ってしまいます。
レバナスは一括投資と分割投資どちらがいいかは別の話になってくるので、以下の記事をみてください!
フツナスとレバナスのどちらがオススメか
僕はもちろんレバナスに全力投資をしているのでレバナスがおススメ!と言いたい所ですが、正直誰にでもという訳でもありません。
まず、今後ITバブル崩壊レベルの暴落があると考えるのであればレバナスは超危険と言えます。
ITバブル崩壊があると考えているのであればレバナス投資は少なくともやめておきましょう。
上記の理由以外にもレバナスにはレバナスの特性があり、それが合う人合わない人がいると思っているので手放しでおすすめはできません。
ある程度のリスクや対応を理解し、自己責任で行うのであれば良いと思いますが、知識がない状態でレバレッジを行うとメンタルが持たないかもしれません。
レバナスを誰にでもおすすめできない詳しい理由や、どんな人にレバナスがおすすめかは以下の記事に詳しくまとめているのでよければ参考にしてみてください。
僕はレバナスはデメリット以上にメリットが大きいと考えています!
まとめ
直近20年積立を行っていたとすると、レバナスはフツナスより3.5倍のパフォーマンスを出していました!
2倍レバレッジをかけることで3.5倍の結果になるのはかなりのインパクトがあると思います。
指数が上がれば上がるほど、レバレッジ商品の上昇率はそれ以上にどんどん大きくなります。
NASDAQ100指数が今後も大きく上がり続けると考えているのであればレバナスは投資する価値があるかと思います!
今回のシミュレーションでもある通り、レバナスと積立投資の相性は良いと言えそうです!
積立投資ではSBI証券や楽天証券で積立設定をしておくと毎月自動で積立投資をしてくれるだけでなく、ポイントが貯まり、そのポイントで投資もできるので毎月お得に投資ができるメリットもあります!
理由や設定方法を詳しくまとめた記事を次の項で紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!