先日、アカエイを釣って食べてみました。
身の食べ方は以下記事。
肝の食べ方は以下記事。
結果的に美味しく食べれたのですが、エイやサメは臭いと言う話をよく聞きます。
かくいう僕もエイを持ち帰る間に臭くなってたらどうしよう、、、とずっと考えていました。
まさかの楽天市場ではアカエイの身(希望者には肝もつけてくれる)が買えます。。。
さすが楽天、、、
なぜ調理済みの状態で放置しても臭くないのか
そこで疑問が。
臭くない状態のエイの身を使って、から揚げや煮つけにすると臭くなく美味しく食べられるんです。
当たり前じゃないかと思うのですが、この調理後は時間が経っても臭くならないのです。
調理してない状態で放置しているとエイの身からはアンモニア臭が発生するのに、です。
つまり、調理の過程のどこかでエイやサメの臭いの元を消すことができる方法があるということ、、、!!!(多分)
から揚げにしたエイは1日経っても臭くはなりませんでした。
煮つけももちろん臭くないです。
臭みを抑える方法さえ分かってしまえば、下処理としてその方法を施しておけば臭くなることなく保存可能になるのでは!?という事です!
それでは考察して行きましょう。
ぶっちゃけ確証はないよ!
書いておいてなんだけど、調理後はちゃんと冷やしてるから抑えられてる気もしてきたよ(笑)
そもそもエイ、サメは何でアンモニア臭くなるのか?
そもそものエイやサメの臭いの元はなにか?というところを突き詰めると「尿素」が原因となります。
エイやサメは他の魚類とは違い特殊で、体内に尿素をため込むことで体内の浸透圧と、海水との浸透圧をほぼ等しくして海に対応しています。
この尿素がなぜ臭くなるのかを見て行きましょう。
「尿素」は加水分解で「アンモニア」へと変わる
この「尿素」は加水分解によって「アンモニア」へと変化します。
これはウレアーゼと呼ばれる酵素の働きによって 起こるものですが、このウレアーゼはどこにでもいるので加水分解を防ぐことは基本できません。
科学式で表すとこう(科学式初心者なので間違ってたら教えてください_(._.)_)
CO(NH2)2 + H2O → 2NH3 + CO2
尿素 + 水 → アンモニア + 二酸化炭素
アンモニアが発生しているのが分かると思います。
ちなみにこの加水分解が行われると、1つの「尿素」から2つの「アンモニア」が発生する。ということになりますね。
普通に置いておくとこの加水分解が働いてアンモニア臭くなっていくんだね
冷やすとウレアーゼの働きが鈍くなって、加水分解を抑えることができるよ!
しっかりと冷やしておくことである程度の時間はアンモニア臭くなることは防ぐことができます。
では加熱をすることによって尿素からアンモニアに変わることを抑えられるのでしょうか?
「尿素」は加熱で「アンモニア」へと変わる
「尿素」は加熱によって「アンモニア」へと変化します。
もうダメだぁ、、、
科学式で表すとこう
5CO(NH2)2 → 4NH3 + C2H5N3O2 + C3H3N3O3
尿素 → アンモニア + ビウレット + シアヌル酸
なんかよくわからないのもできてますが、アンモニアがしっかりできていますね~。
ちなみに加熱が行われると5つの「尿素」から4つの「アンモニア」が発生します。
加水分解に比べると「アンモニア」の量は減っていますが、食べるにはまだまだ大変なアンモニア臭がすると思います。
臭いを取り除く方法は見つけられないのか。と思ったのですがそもそも、から揚げや煮つけは加熱なのか??と疑問が。
そしてこれではないか?という一つの仮説が。
「尿素」を加熱ではなく酸化させていたのでは?
そう、加熱とは酸素を必要とせず、熱エネルギーを加えることを言うそうです。
でも調理中、エイは熱も加えていますが酸素とも触れています。
つまり、調理で加熱することにより酸化速度が上がり「尿素」と「酸素」が反応しているのではないか?と。
尿素の酸化を科学式で表すとこう
2CO(NH2)2 + 3O2 → 2CO2 + 4H2O + 2N2
尿素 + 酸素 → 二酸化炭素 + 水 + 窒素
こ、これは!!
アンモニアが発生していないのが分かると思います!
この反応によってアンモニアが発生せず、臭いがしていないのではないかとの仮説が!!
一旦、こういうことにしておこう!
サメ、エイが臭くなるのを防ぐ方法
今現在で臭くならない方法として、現時点で考えられている対策を挙げていきます。
1.加熱する。
加熱することによって、尿素からアンモニアは発生しないと考えられます。
※ただし加熱後長時間放置したことがないので、加熱後長時間放置の実験も今後してみます。
今回の仮説が正しければ、加熱後はしばらく常温にしても臭くならないはず!
2.低温で保存する
この方法はウレアーゼの働きによる加水分解を行わせないようにする方法です。
調理するまではこれで対応しておこう!
ウレアーゼは酵素なので、活動できる温度にならないと加水分解が行えません。
冷蔵庫の温度で十分働きを鈍らせることができます。
冷凍してもウレアーゼの活動を抑えることができますが、失活する訳ではないので常温にもどすと普通に加水分解がまた始まります。
冷やしている間だけ有効というその場しのぎの対応策です。
冷蔵庫で冷やしておいたら、数日たっても臭いはしないままでした。
3.乾燥させる
これはウレアーゼが尿素からアンモニアを生成することを加水分解と呼ぶように、反応には「水」を必要とすることから考えられる方法です。
水をできるだけなくしてしまえば加水分解を行えなくすることができるという考え方です。
なるほど、、、
ただ水は空気中にも含まれており、完全に水を抜くことも難しいので、乾燥させた状態であっても同時に冷やし続けているほうが安全だとは思います。
低温で保存&乾燥させるを同時に行える冷蔵庫でのエイヒレづくりはとても理に適っているのでは?と個人的には思っています。
詳しい作り方は以下記事です!
考察の結果
エイやサメの身が臭くない内に、素早く酸化させると臭いは発生しなくなる?(その後に長時間放置しての実験が必要かも?)かもしれないという仮説を立ててみました。
ちょっと実験不足で確定ではないですが、一旦はこう考えておこうと思っています。
あくまでちょっと考察した仮説にすぎないので本当はどうかは不明です(笑)
またエイを釣って実験してみるよ!
酸化って書いていますが、加熱調理をすればOKってことですね!
あとは低温保存は鉄則で、乾燥も効果ありということで!
どなたかエイを釣って実験してみたら、報告ください(笑)
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